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民泊運営代行の乗り換え手順|レビューを残したまま切り替える方法と、2月に間に合わせる逆算表

目次
  1. ① レビューが残るかは「リスティングの持ち主」で決まる
  2. ② 民泊新法の手続き:管理業者の変更は「先に」届け出る
  3. ③ 解約予告から逆算する:2月に間に合わせるなら11月上旬
  4. ④ 切り替え当日の順番:解約を先にしない
  5. ⑤ 前の会社から受け取るものチェックリスト
  6. ⑥ 切り替え後の費用の考え方(MOSVAの場合)
  7. よくある質問
  8. まとめ:最初に確認するのは「持ち主」と「解約の条文」

「今の運営代行会社に不満がある」「自主運営を続けるのがしんどくなってきた」。運営中の民泊を別の会社に切り替えたいと考えたとき、多くのオーナー様が最初に気にされるのが「これまでのレビューは消えてしまうのか」という点です。

結論から言うと、レビューが残るかどうかは、Airbnbのリスティングが誰のアカウントに載っているかでほぼ決まります。あわせて、民泊新法の届出の変更、前の会社との解約予告、切り替え当日の段取りまで、順番を間違えなければ予約を止めずに切り替えられます。

この記事では、株式会社MOSVA(住宅宿泊管理業者 国土交通大臣(01)第F04591号)が他社からの運営の引き継ぎで実際に確認した手順を、公式の規約・法令の出典つきで整理します。個別の契約や自治体の運用によって扱いが変わるため、最終的には契約書と所管の窓口でご確認ください。

先に要点です

  • Airbnbのレビューは「リスティング所有者のプロフィール」にだけ表示されます。リスティングがオーナー様のアカウントにあれば、運営会社(補助ホスト)を入れ替えてもレビューは残ります。
  • リスティングが前の運営会社のアカウントにある場合、Airbnbの公式ヘルプでは、アカウントや予約を別のアカウントへ移すことはできないとされています。
  • 民泊新法の届出住宅では、住宅宿泊管理業者を変える場合は変更の前に届け出る必要があります(住宅宿泊事業法 第3条第4項)。
  • 国土交通省の標準契約書では、解約は書面の通知が届いてから3か月で終了します。2月から新しい会社で始めるなら、11月上旬が申し入れの目安です。

① レビューが残るかは「リスティングの持ち主」で決まる

Airbnbのヘルプ「メインホストについて」では、宿泊のレビューはリスティング所有者のプロフィールにのみ表示され、補助ホスト(共同ホスト)のプロフィールには表示されないとされています(Airbnbヘルプ:メインホストについて)。

つまり、レビューは「運営している会社」ではなく「リスティングの持ち主」に付いています。切り替えの方法は、持ち主が誰かで次のように分かれます。

リスティングの持ち主 切り替え方とレビュー
オーナー様のアカウント(運営会社は補助ホスト) 前の会社を補助ホストから外し、新しい会社を補助ホストに招待する。レビューは残る
前の運営会社のアカウント リスティングは移せないため、オーナー様または新しい会社のアカウントで新しく作る。レビューは0から

前の会社のアカウントに載っている場合について、Airbnbのヘルプ「アカウントの統合または所有権の譲渡」では、複数のアカウントの情報や予約を1つにまとめたり別のアカウントへ移したりすることはできず、アカウントの所有権を別のホストへ譲ることもできないとされています(Airbnbヘルプ:アカウントの統合または所有権の譲渡)。ログイン情報ごと引き取るような方法は、規約上の問題があるため弊社ではおすすめしていません。

まずは、ご自身の物件が上の表のどちらに当たるかを確認してください。Airbnbのアプリでリスティングを開き、ご自身がそのリスティングの「所有者」になっているか、前の会社から補助ホストとして招待されているだけかで見分けられます。

なお、これから運営を任せる場合は、リスティングをオーナー様名義のアカウントに置き、運営会社を補助ホストにする形にしておくと、将来また会社を変えることになってもレビューを失わずに済みます。

Booking.comを使っている場合

Booking.comは、契約の名義が誰かで手続きが変わります。

  • 契約の名義がオーナー様:管理画面にユーザーを追加するだけで、新しい会社が運営できます。
  • 契約の名義が前の運営会社:「所有権の移転」の手続きが必要です。申請できるのは現在の契約者(前の会社)だけで、審査には最長7日かかります。1回の申請で10施設まで選べます。移転すると、未来の予約は新しい契約者に移る一方、定型文は削除され、移転前の未払いの請求は新しい契約者に引き継がれます(Booking.com パートナーヘルプ:所有権の移転)。

前の会社に申請してもらう手続きなので、解約の話をする時点で「所有権の移転をいつ申請してもらうか」まで決めておくと、あとで止まりません。

② 民泊新法の手続き:管理業者の変更は「先に」届け出る

家主不在型の民泊(住宅宿泊事業法の届出住宅)では、住宅宿泊管理業者への委託が義務になっている場合が多く(同法 第11条)、届出書には委託先の管理業者が書かれています(同法 第3条第2項第6号)。

ここで注意したいのが届出のタイミングです。住宅宿泊事業法 第3条第4項では、住所などの変更は「変更があった日から30日以内」に届け出ればよいのに対し、管理業者の変更は「あらかじめ」、つまり変更する前に届け出ることになっています(e-Gov法令検索:住宅宿泊事業法)。

切り替えに合わせて必要になる主な手続きは次のとおりです。

いつ 手続き
契約を結ぶ前 新しい管理業者から、契約内容について書面で説明を受ける(住宅宿泊事業法 第33条)
契約後すぐ 新しい管理業者から、管理受託契約の書面を受け取る(同 第34条)
管理業者を変える前 オーナー様(届出をした事業者)が、管理業者の変更を自治体へ届け出る(同 第3条第4項)
切り替えに合わせて 届出住宅の標識を差し替える(委託型の標識には管理業者の名称・登録番号・緊急連絡先が入るため)

標識の様式は、国土交通省の「住宅宿泊事業法(関連法令・様式集)」に掲載されています。管理業務を委託している届出住宅の標識(第六号様式)には、管理業者の名称・登録番号・緊急連絡先を書く欄があるため、会社が変わればこの表示も変わります。

旅館業の許可で営業している施設は、住宅宿泊管理業者の届出はありません。ただし、自治体によっては管理体制や駆けつけの要件を定めている場合があるため、所管の保健所に確認しておくと安心です。

③ 解約予告から逆算する:2月に間に合わせるなら11月上旬

国土交通省の「住宅宿泊管理受託標準契約書」では、解約について次のように定めています(国土交通省:住宅宿泊管理受託標準契約書(Word))。

  • 第15条:契約期間中でも、書面で通知すれば解約できる。契約は、通知が相手方に届いてから3か月が過ぎた時点で終了する
  • 第17条:契約が終わったら、管理業者は保管していた書類と鍵を引き渡し、必要な精算を行う

実際の契約がこの標準契約書どおりとは限らず、1か月の会社もあれば、最低契約期間が付いている場合もあります。まずはお手元の契約書の「解約」の条文を確認してください。

標準契約書と同じ3か月の予告で、2月1日から新しい会社で始める場合の逆算は、次のようになります。

時期 やること
〜11月上旬 前の会社へ書面で解約を通知する(3か月の予告の場合)
11月 新しい会社を決める。契約前の書面説明を受け、管理受託契約を結ぶ
12月 管理業者の変更を自治体へ届け出る(変更の前に)。Airbnbの持ち主・Booking.comの名義を確認し、所有権の移転が要るなら前の会社に申請日を決めてもらう
1月 前の会社から引き継ぐもの(下の⑤)を受け取る。新しい会社の予約管理システムに料金と在庫を入れておく
2月1日 切り替え当日(下の④の順番で)
2月中 予約・清掃予定・入金を前の会社の記録と突き合わせる

期間の数え方(通知が届いた日を含むかどうか等)は契約書の定めによります。日付ぎりぎりで動く場合は、契約書の条文を確認したうえで、余裕をもって通知してください。

閑散期の2月は予約が少ないため、切り替えの影響が出にくい時期でもあります。逆に、繁忙期の真ん中で切り替えると、確定済みの予約が多いぶん、ゲスト対応や清掃の引き継ぎで取りこぼしが起きやすくなります。

④ 切り替え当日の順番:解約を先にしない

当日いちばん避けたいのは、どちらのシステムにも予約が入らない時間と、両方に予約が入ってしまう時間です。弊社では次の順番で切り替えています。

  1. 前日までに、新しい会社の予約管理システムへ料金と在庫を入れておく(接続した瞬間に料金が同期されるため)
  2. 前の会社の予約管理システム(サイトコントローラー)とOTAの接続を外す
  3. 新しい会社のシステムをOTAに接続する
  4. カレンダーを照合し、予約の抜けや重複がないか確認する
  5. 確認が終わってから、前の会社のシステムを解約する

前の会社に先に解約してもらうと、2〜4の間に在庫が無防備になります。「解約は最後」と前もって伝えておくのがポイントです。

止まりやすいのは「チェックイン案内」と「夜の連絡」

切り替えで抜けやすいのは、システムの接続そのものより、その周りの細かい設定です。ゲストからの問い合わせの中身を見ると、どこが止まると困るかがよく分かります。

弊社が2026年7月22日〜9月23日に受け取ったゲストのメッセージ2,344件を分類すると、最も多いのは「チェックイン・鍵」の323件(13.8%)でした。また、0時〜6時に届いたメッセージが219件(9.3%)あり、夜中でも1日あたり約3.5件の連絡が来ています。

切り替えで止まりやすい所 止まると起きること
チェックイン案内(暗証番号・鍵の場所・行き方)の自動送信 到着したゲストが入れず、深夜に電話が来る
夜間の連絡先(電話・メッセージの転送先) 夜中の問い合わせに誰も気づかない
予約の取り込み(カレンダー連携) 清掃の予定が立たず、次のゲストまでに仕上がらない
ゲストへの自動返信の設定 「誰かが返すはず」になり、返信が漏れる
売上の入金先・納税者情報 入金が保留される、旧口座に入金される

弊社が関わった運営の切り替えでも、カレンダーの取り込みが数日止まっていたのを、後から突き合わせで見つけたことがありました。それ以来、切り替え後1か月は、予約・清掃予定・入金を毎日突き合わせるようにしています。

⑤ 前の会社から受け取るものチェックリスト

解約の連絡と一緒に、次のものを「いつ・どの形で」渡してもらうかを決めておくと、引き継ぎがスムーズです。

  • 鍵・スペアキー(スマートロックの場合は管理権限と暗証番号の変更方法)
  • 切り替え日以降の予約一覧(予約番号・人数・連絡済みの内容)
  • 切り替えをまたぐ予約の売上の精算方法(どちらの口座に入り、どう分けるか)
  • 宿泊者名簿(法令で備え付けが求められています。住宅宿泊事業法 第8条)
  • 定期報告の提出状況(同 第14条)
  • 宿泊税の申告・納付の状況(課税している自治体の場合)
  • 清掃の手順・リネンの手配先・備品の置き場所
  • ゲスト向けの案内文・ハウスルール
  • 設備の取扱説明書・過去の故障と修理の記録
  • 消防設備の点検記録
  • 近隣からの苦情や申し入れの経緯
  • Booking.comの所有権の移転が要る場合は、申請してもらう日

⑥ 切り替え後の費用の考え方(MOSVAの場合)

MOSVAで運営中の物件をお預かりする場合は、清掃・ゲスト対応・価格調整・現地対応までまとめてお任せいただく「Auto民泊 まるごとプラン」になります。

  • 運営代行手数料:総売上の17%+税(総売上=宿泊料金とゲストが支払う清掃料金の合計。予約サイトの手数料を差し引く前)
  • 清掃費:1回ごと・施設ごとの清掃単価
  • 最低契約期間:1年
  • 民泊駆けつけ代行の月額・登録料は無料
  • 初期費用は物件により異なります

たとえば総売上が月40万円の月であれば、手数料は40万円×17%=68,000円に消費税を加えた74,800円で、これに清掃費(単価×その月の清掃回数)が加わります。なお、ゲストが支払う清掃料金はオーナー様の売上に入り、弊社がご請求する清掃費はその設定額とは連動しません。

切り替えのご相談は、弊社の清掃チームが稼働している地域から優先して承っています。地域ごとの体制は、新宿区・熱海市・高山市のページでご覧いただけます。


よくある質問

Q. 前の運営会社のアカウントに載っているリスティングのレビューを、引き継ぐ方法はありますか? A. Airbnbの公式ヘルプでは、アカウントや予約を別のアカウントへ移すことはできないとされており、株式会社MOSVAが確認した範囲では、レビューごと移す正規の方法は示されていません。新しく作るリスティングはレビュー0から始まるため、切り替えの時期を閑散期に合わせるなどして影響を小さくするのが現実的です。

Q. 切り替え中に入っている予約はどうなりますか? A. Airbnbでは、リスティングがオーナー様のアカウントにあれば、補助ホストが替わっても予約はそのまま残ります。Booking.comの所有権の移転では、未来の予約は新しい契約者に移ります。売上の入金先と精算方法は、前の会社と事前に決めておく必要があります。

Q. 解約を伝えてから3か月の間、前の会社とどう付き合えばいいですか? A. 国土交通省の標準契約書では、解約の通知から3か月は契約が続きます。その間は通常どおり運営してもらい、引き継ぐもの(鍵・予約一覧・名簿・精算方法など)と切り替え日を書面で確認しておくと、最後の数日で慌てずに済みます。

Q. 自主運営からの切り替えでも同じ手順ですか? A. 基本は同じです。自主運営の場合は解約予告が要らないぶん早く進められますが、家主不在型の届出住宅で管理業者に新しく委託する場合も、委託先の届出は変更の前に行います。チェックイン案内や夜間の連絡先を切り替える順番も同じです。

Q. 清掃だけを切り替えることはできますか? A. 株式会社MOSVAでは、清掃だけのご依頼はお受けしていません。運営中の物件の切り替えは、清掃・ゲスト対応・価格調整・現地対応までまとめてお預かりする「まるごとプラン」で承っています。

まとめ:最初に確認するのは「持ち主」と「解約の条文」

運営代行の切り替えで最初に確認するのは、次の2点です。

  1. Airbnbのリスティングが、オーナー様のアカウントにあるか(レビューが残るかが決まる)
  2. 今の契約の解約予告が何か月か(いつまでに通知すればいいかが決まる)

この2つが分かれば、切り替え日から逆算して、あとは順番どおりに進めるだけです。「自分の物件がどちらに当たるか分からない」という段階でも構いません。物件の所在地と今の運営の形をお聞かせいただければ、切り替えの段取りと費用の目安をお伝えします。

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