CONTENTS

民泊をやめたい・撤退したいときの選択肢|廃業・譲渡・運営引き継ぎと費用の考え方

目次
  1. ① 撤退には大きく3つの方法がある
  2. ② 意外な落とし穴:許可や届出は、そのまま引き継げない
  3. ③ では、実際に引き継げるものは何か
  4. ④ 撤退のときに発生する実務と費用
  5. ⑤ 「無償でも引き受けたい」会社がいる理由
  6. ⑥ 迷ったら、まず相談から
  7. よくある質問

「思ったほど予約が入らない」「180日の制限で採算が合わない」「本業が忙しくなって手が回らない」。民泊を始めたものの、撤退を考え始める運営者は少なくありません。

ただ、いざやめようとすると「許可はどうなるのか」「置いた家具はどうするのか」「賃貸借契約の途中でやめられるのか」といった疑問が次々に出てきます。中には、赤字を止めたいので無償でもいいから引き受けてほしいと考える方もいます。

この記事では、株式会社MOSVAが実際に民泊を運営し、他社からの引き継ぎも行ってきた経験をもとに、民泊から撤退するときの選択肢と、そのときに発生する実務・費用の考え方を整理します。個別の可否は物件や自治体によって変わるため、最終的な判断は所管官庁や専門家にご確認ください。

① 撤退には大きく3つの方法がある

民泊をやめる方法は、おおまかに次の3つに分かれます。

  1. 廃業する(運営をやめ、原状回復して貸主に返す、または自分で使う)
  2. 第三者へ譲る(家具や契約ごと、別の運営者・法人に引き継いでもらう)
  3. 運営だけを任せる(物件は手元に残し、運営代行に切り替えて撤退はしない)

「撤退」と一口に言っても、赤字を止めたいのか、物件そのものを手放したいのか、運営の手間だけを外したいのかで、選ぶべき道が変わります。ここを最初に整理しておくと、無駄な費用を避けられます。

② 意外な落とし穴:許可や届出は、そのまま引き継げない

撤退で最も誤解が多いのがこの点です。民泊の許認可は、原則として次の運営者へそのまま譲渡できません。

  • 住宅宿泊事業(民泊新法):自治体への届出制です。届出番号は物件と事業者に紐づいており、譲渡できません。運営をやめるときは、一般に廃止の届出が必要です。引き継ぐ側は、あらためて新規の届出を行うことになります。
  • 旅館業(簡易宿所など):許可制です。原則として、引き継ぐ側が新たに許可を申請することになります。相続や法人の合併など一部に承継の定めがありますが、通常の譲渡では新規申請が基本とみられます。詳しくは所管の保健所へご確認ください。
  • 特区民泊:認定制です。扱いは自治体ごとに異なるため、認定を受けた自治体の窓口でご確認ください。

つまり「そっくりそのまま看板を掛け替える」ことは制度上できないのが一般的です。引き継ぎには、必ず新しい運営者側での再手続きが伴います。ここを知らずに話を進めると、引き継ぐ側があとから手続きの重さに気づいて破談になりがちです。

③ では、実際に引き継げるものは何か

許認可が引き継げないとすると、譲渡や引き継ぎで実際に動くのは次のようなものです。

  • 賃貸借契約(貸主の承諾を得たうえでの契約引き継ぎ、または新規の契約)
  • 室内の家具・家電・リネンなどの備品
  • 立地と、建物オーナーとの関係
  • これまでの運営ノウハウや近隣対応の経緯

一方で、Airbnbなどの掲載ページや口コミは、アカウントとホストに紐づいているため、きれいに引き継げないことが多い点は注意が必要です。「レビューごと譲れる」と考えていると、実際にはそうならない場合があります。

無償での引き継ぎ、いわゆる居抜きの相談が生まれるのは、こうした背景があるからです。撤退する側にとっては、家具の購入費用がすでに支払い済みで、賃貸借契約の期間も残っている。毎月の固定費だけが出ていく状態を止めたい、というのが「無償でもいいから」の正体です。

④ 撤退のときに発生する実務と費用

運営をやめると決めても、実際にはいくつかの作業とお金が発生します。見落としやすいものを挙げます。

  • 残置物の処分:家具・家電・寝具などを撤去・処分する費用。引き継ぎ手が見つかれば、この費用を丸ごと抑えられる可能性があります。
  • 原状回復:借りていた物件を貸主へ返すための清掃・補修。契約内容によって範囲が変わります。
  • 行政手続き:廃止の届出や廃業の届出。期限が定められている場合があるため、早めの確認をおすすめします。
  • 精算まわり:光熱費・通信・各種サブスクの解約、OTA上の予約の後処理、宿泊税の扱いなど。

引き継ぎ手が見つかれば、残置物の処分費や原状回復費を抑えられることがあります。逆に引き継ぎ手が見つからない場合でも、これらの作業自体は誰かがやらなければ終わりません。

⑤ 「無償でも引き受けたい」会社がいる理由

赤字物件を無償で引き受けたい会社がいるのは、不思議なことではありません。同じ物件でも、運営する会社によって採算が変わるからです。

たとえば、ある地域に清掃スタッフや駆けつけの体制を面で持っている会社であれば、1件を単独で運営する場合より移動や手配のコストが下がります。前の運営者にとっては採算に乗らなかった立地でも、その地域を面で見ている会社にとっては十分に成り立つ、ということが起こります。家具がそろっていて、すぐに運営を再開できる状態であれば、なおさら引き受ける価値があります。

MOSVAは現在、自社運営と運営代行を合わせて30施設以上の運営に携わり、地域ごとに清掃・駆けつけの体制を持っています。加えて、旅館業の許可を自社で取得した経験や、届出・許可の再申請を含む立ち上げの実務も行ってきました。そのため、「許認可の取り直しが面倒」という引き継ぎ最大のハードルを、引き受ける側として巻き取ることができます。

⑥ 迷ったら、まず相談から

撤退は、選ぶ道によって手元に残る費用も手間も大きく変わります。廃業して原状回復するのか、引き継ぎ手に譲るのか、運営代行に切り替えて物件は残すのか。どれが良いかは、賃貸借契約の残り期間、物件の立地、家具の状態によって変わります。

MOSVAでは、民泊の撤退・譲渡に関するご相談を受け付けています。物件の所在地や状況をうかがったうえで、次のいずれかの形でお手伝いできる場合があります。

  • MOSVAが引き受ける:地域や条件が合えば、運営代行への切り替えや物件の引き受けをご提案します。
  • 撤退の実務をお手伝いする:残置物の処分、原状回復の清掃、手続きの段取りなど、やめるための作業を承ります。

「もうやめたいが、何から手をつければいいか分からない」という段階でも構いません。まずは状況をお聞かせください。


よくある質問

Q. 民泊の許可や届出は、買い手にそのまま譲れますか? A. 原則として、そのままの譲渡はできないのが一般的です。住宅宿泊事業(民泊新法)の届出番号は物件と事業者に紐づいており、引き継ぐ側は新規の届出を行うことになります。旅館業も原則として新たな許可申請が必要とみられます。詳しくは所管の自治体・保健所へご確認ください。

Q. 赤字なので、無償で引き受けてもらうことはできますか? A. 物件の立地や家具の状態、賃貸借契約の内容によっては、引き受け手が見つかる可能性があります。特に、その地域に運営体制を持つ会社であれば、単独運営より採算に乗りやすいため、前向きに検討できる場合があります。

Q. 賃貸借契約の途中でも撤退できますか? A. 契約の種類(定期借家か普通借家かなど)や中途解約の定めによって扱いが変わります。まずはお手元の契約書をご確認のうえ、貸主や専門家にご相談ください。

Q. 撤退にはどのくらい費用がかかりますか? A. 残置物の処分、原状回復、行政手続きなどが主な費用です。引き継ぎ手が見つかれば、家具処分や原状回復の一部を抑えられることがあります。物件の状況によって幅が大きいため、個別にお見積もりします。

Q. まだやめると決めていませんが、相談だけでも大丈夫ですか? A. はい。撤退のほか、運営代行への切り替えという選択肢もあります。現状をうかがったうえで、手元に残る費用と手間がなるべく小さくなる方法を一緒に整理します。

民泊のご相談はMOSVAへ

物件選びから許認可、インテリア、ゲスト対応、清掃まで一括で代行しています。 使っていない空き家をお持ちなら、空き家管理サービス「カヨイエ」で守りながら活用を考えることもできます。

Auto民泊のお問い合わせはこちら →

← お役立ちコンテンツ一覧へ