民泊清掃代行の費用相場は1回いくら?会社ごとに倍ちがう理由と、実測360件の分布

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「民泊の清掃代行って、1回いくらが普通なんですか?」
よく聞かれる質問ですが、答えにくい質問でもあります。公開されている料金表を並べると、同じ「ワンルーム1回」で3,000円と書いている会社と、7,000円と書いている会社が並んでいるからです。倍以上違います。
この記事では、まず公開されている相場を並べてなぜここまで開くのかを整理し、そのうえで当社が実際に支払っている清掃費の分布を出します。数字は直近90日・24施設・360件の実測です。
結論:相場は「1回3,000〜7,000円」、ただし比べる前に揃えるものがある
ワンルーム〜1Kクラスで1回3,000〜7,000円、広くなるほど上がって一棟貸しでは万単位、というのが公開情報から見えるおおよその幅です。
ただしこの幅をそのまま「相場」として受け取ると、見積もりを比べたときに必ず混乱します。理由は単純で、料金表に何が含まれているかが会社ごとに違うからです。先に揃えるべき項目を挙げておきます。
- リネン(シーツ・タオル)のレンタル代が込みか別か
- 消耗品(アメニティ・トイレットペーパー・ごみ袋)の購入と補充が込みか
- ゴミの持ち出しと事業系廃棄物の処理をどちらがやるか
- 繁忙期の割増があるか、何%か
- 直前キャンセルのときに料金が発生するか
- 清掃以外のトラブル対応(鍵が開かない、備品が壊れた)に来てくれるか
この6つが揃っていない見積もりを金額だけで比べても意味がありません。
公開されている料金表を2つ並べてみる
実際にどれくらい開くのか、公開されている料金表を並べます。
面積で区切っているもの(民泊総合研究所)。
| 面積 | 1回あたり |
|---|---|
| 〜30㎡ | 3,000〜5,500円 |
| 〜50㎡ | 4,000〜6,800円 |
| 〜80㎡ | 6,600〜9,900円 |
| 80㎡以上 | 8,500円〜 |
物件タイプで区切っているもの(BICS)。
| 物件タイプ | 1回あたり |
|---|---|
| ワンルーム(〜25㎡) | 4,000〜7,000円 |
| 1K〜1DK(25〜35㎡) | 5,000〜9,000円 |
| 1LDK〜2DK(35〜50㎡) | 8,000〜13,000円 |
| 2LDK〜3DK(50〜75㎡) | 12,000〜18,000円 |
| 大型一棟貸し(120〜200㎡) | 25,000〜40,000円 |
同じ「〜50㎡」でも、片方は4,000〜6,800円、もう片方は8,000〜13,000円。下限どうしで2倍、上限どうしでも2倍近く開いています。
どちらかが間違っているわけではありません。前者は清掃作業そのものの単価に寄った数字で、後者はリネンや付帯作業まで含めた「オーナーが最終的に払う額」に寄った数字だと読むのが自然です。実際、後者の出典にはリネン自体のレンタル費用は別途で1回2,000〜5,000円が相場、という注記もあります。この2,000〜5,000円を前者に足すと、だいたい後者の水準に届きます。
つまり相場が広いのではなく、同じ言葉で違うものを指しているということです。
当社が実際に払っている清掃費(直近90日・360件)
ここからは実測です。当社が運営に携わる24施設で、直近90日に発生した清掃360件について、1回あたりに支払った金額の分布を出します。
| 1回あたり | |
|---|---|
| 中央値 | 4,500円 |
| 第1四分位(下から25%) | 4,000円 |
| 第3四分位(上から25%) | 5,500円 |
| 最小 | 1,200円 |
| 最大 | 13,000円 |
半分が4,000〜5,500円の範囲に収まっています。物件タイプ別に見ると、こうなります。沖縄と一棟貸しが全体を上に引っ張っていることが分かります。
| タイプ | 1回あたりの中央値 |
|---|---|
| 都市部のマンション1室 | 3,000〜4,000円 |
| 広めの都市型・地方の1室 | 4,000〜6,500円 |
| リゾート地の1室(熱海・伊豆) | 5,000〜5,500円 |
| リゾート地の1室(沖縄) | 10,000円 |
| 一棟貸しヴィラ(千葉・九十九里) | 13,000円 |
ここで大事な注意が1つあります。 この金額は当社が清掃スタッフに支払っている額で、代行会社がオーナーに請求する額ではありません。代行会社の請求額には、この人件費に加えて、スタッフの募集と教育、シフトの手配、当日穴が空いたときの埋め合わせ、完了報告の確認、備品の在庫管理といった費用が乗ります。比べるべき相手は請求額どうしであって、この数字を「相場」として値切る材料にはなりません。
それでも公開する意味があるのは、見積もりの内訳を読むときの手がかりになるからです。1回3,000円で都心のワンルームを請け負う見積もりが出てきたら、清掃スタッフにいくら残るのかを考えると、品質が続かないか、どこかが含まれていないかのどちらかだと見当がつきます。
清掃費は「単価」より「回数」で効く
もう1つ、見積もりのときに見落とされやすい点です。
清掃費の総額は、単価×回数で決まります。そして民泊では、単価より回数のほうが振れ幅が大きい。当社の実測では、都市型の平均宿泊数は2.14泊、リゾート型は1.79泊でした。稼働率が同じでも、1回の滞在が短いほど清掃回数は増えます。
都市型のマンション1室で、稼働率59%・平均2.14泊なら、月の清掃はおよそ8回です。単価3,000円なら月24,000円。ここで単価を500円下げても月4,000円しか変わりませんが、平均宿泊数が2.14泊から1.5泊に短くなると清掃は月12回に増え、単価そのままでも月36,000円になります。
だから清掃費を抑えたいときに最初に見るべきは単価ではなく、最低宿泊日数の設定です。料金設定で連泊を誘導したほうが、値切るより効きます。
自社運営の実測データはこちらの記事で公開しています。→ 民泊は儲かるのか?自社運営11室の実測データをタイプ別に公開
自分でやるか、外注するかの分かれ目
清掃を自分でやれば、この費用はゼロになります。実際、始めたばかりの方の多くは自分で清掃しています。
分かれ目になるのは、物件までの移動時間と、チェックアウトからチェックインまでの持ち時間です。民泊のチェックアウトは一般に10時か11時、チェックインは15時か16時です。この4〜5時間のあいだに、移動・清掃・リネン交換・備品補充・完了確認を終わらせる必要があります。物件が2件以上になるか、片道1時間を超えるかのどちらかに当てはまると、自分で回すのは難しくなります。
そして当日仕上げが間に合わないときに発生するコストは、清掃費の数倍になります。チェックインに間に合わなければ、返金やレビューの低下につながるからです。外注の判断は「清掃が面倒かどうか」ではなく、「落とせない日に確実に人を立てられるか」で考えたほうがうまくいきます。
当社の清掃の位置づけ
当社では、清掃を単体のサービスとしては販売していません。運営代行のまるごとプランに含める形で提供しています。
- 料金は総売上の17%+税に加えて、清掃費(1回ごと・施設ごとの清掃単価)
- 清掃単価は間取りや設備によって変わるため、お見積り時に提示します
- 160名以上の清掃スタッフ網で手配し、完了報告は写真で確認します
清掃だけを切り出して外注すると、「清掃会社」と「ゲスト対応の会社」のあいだで連絡が挟まります。アーリーチェックインの相談が来たとき、清掃の進み具合を確認してから返事をするのに1往復増える。忘れ物の問い合わせも同じです。当社が清掃をゲスト対応と同じ側に置いているのは、この往復をなくすためです。
一方で、清掃は自分でやりたい、法律上必要な部分だけ頼みたいという方には、住宅宿泊管理サービス(月額990円・税込/初回登録料11,000円・税込)で管理業者としての受託だけをお引き受けしています。清掃や駆けつけは、必要になったときだけ追加でご依頼いただけます。
備品や消耗品をご自分で揃える場合は、当社が実際に使っているものを民泊ストアにカテゴリ別でまとめています。
よくある質問
民泊の清掃代行は1回いくらですか
ワンルーム〜1Kクラスで1回3,000〜7,000円が公開情報から見える幅です。ただしリネンレンタル代が別途1回2,000〜5,000円かかる場合があるため、見積もりを比べるときは含まれる範囲を揃えてください。
リネン代は清掃費に含まれますか
会社によります。リネン交換の作業は基本料金に含まれることが多い一方、シーツやタオルのレンタル費用は別途というケースが一般的です。「リネン込み」と書いてある場合も、作業だけなのかレンタルまでなのかを確認してください。
繁忙期は料金が上がりますか
上がるのが一般的です。ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始などは通常の1.5〜2倍に設定されることがあります。年間の清掃費を見積もるときは、この割増を織り込んでおいてください。
直前キャンセルでも清掃料金はかかりますか
かかる設定になっていることが多く、前日50%・当日100%が一般的な水準です。民泊はゲスト都合のキャンセルが発生するので、契約前に必ず確認してください。
清掃を自分でやるのと外注するのはどちらが得ですか
物件が1件で、片道30分以内で、平日の昼に動けるなら自分でやるほうが手元に残ります。物件が2件以上になるか、移動が片道1時間を超えると、当日仕上げが間に合わないリスクのほうが大きくなります。
清掃費を下げるにはどうすればいいですか
単価を値切るより、最低宿泊日数を見直して連泊を増やすほうが効きます。清掃費の総額は単価×回数で、回数のほうが振れ幅が大きいためです。
見積もりを取るときのチェックリスト
最後に、複数社から見積もりを取るときに揃えておく項目をまとめます。
- リネンは作業だけか、レンタル代まで込みか
- 消耗品の購入と補充は誰がやるか、費用はどちら持ちか
- ゴミの持ち出しと事業系廃棄物の処理はどちらがやるか
- 繁忙期の割増は何%か、対象期間はいつか
- 直前キャンセル時の料金はどうなるか
- 当日の担当者が欠けたときに代わりを立てる体制があるか
- 完了報告は写真で確認できるか
- 清掃以外のトラブル(鍵・設備)に現地対応できるか
この8項目を同じ条件で聞けば、金額の差が「安い」なのか「含まれていない」なのかが見分けられます。
ご相談ください
清掃を含めて運営をまるごと任せたい方も、清掃だけ体制を見直したい方も、まずは現在の運営状況をお聞かせください。物件のタイプと稼働の想定から、清掃回数と費用の見込みをお出しします。
民泊のご相談はMOSVAへ
物件選びから許認可、インテリア、ゲスト対応、清掃まで一括で代行しています。 使っていない空き家をお持ちなら、空き家管理サービス「カヨイエ」で守りながら活用を考えることもできます。
