民泊の問い合わせは、いつ・何が来るのか|ゲストのメッセージ2,344件を分類した

目次
「民泊の運営って、そんなに大変なんですか?」
開業を検討している方からよく聞かれます。感覚で答えても仕方がないので、実際の数字を出します。
株式会社MOSVAが運営・メッセージ代行を行う施設に、2026年7月22日から9月23日までの約2か月で届いたゲストからのメッセージは2,344件でした。この全件を、内容と受信時刻で分類しています。
結論を先に言うと、負担の正体は「トラブル対応」ではなく日常の返信でした。
何が来るのか:最多はチェックインと鍵まわりで13.8%
まず内容です。9つの話題でキーワード分類しました。
| 話題 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| チェックイン・鍵 | 323件 | 13.8% |
| チェックアウト | 175件 | 7.5% |
| 設備の場所 | 88件 | 3.8% |
| 荷物預かり | 70件 | 3.0% |
| 駐車場 | 41件 | 1.8% |
| ゴミ | 38件 | 1.6% |
| お湯・シャワー | 36件 | 1.5% |
| エアコン・暖房 | 13件 | 0.6% |
| Wi-Fi | 11件 | 0.5% |
チェックインと鍵まわりが断トツで、2位のチェックアウトの倍近くあります。設備のトラブル(お湯・エアコン・Wi-Fi)は合わせても60件、全体の2.6%しかありません。
ここが最初の意外な点です。開業前に不安視されるのはたいてい設備の故障ですが、実際に届くメッセージの大半は故障ではありません。
チェックイン323件の中身:「鍵が開かない」はほとんど無い
では、そのチェックイン・鍵まわりの323件には何が書かれているのか。さらに分解しました。
| 内容 | 件数 |
|---|---|
| 到着時刻の連絡・変更 | 33件 |
| チェックイン手順の確認 | 30件 |
| 建物や部屋の場所が分からない | 26件 |
| 暗証番号・鍵の置き場所 | 24件 |
| アーリーチェックインの相談 | 23件 |
そして、「入れない・開かない」というメッセージは、広めに拾っても6件でした。うち2件はエアコンのリモコンなど別件だったので、実質4件です。2,344件のうちの4件、0.2%です。
ただしここには注意が必要です。本当に入れないときは、ゲストはメッセージではなく電話をかけてきます。 メッセージの集計に出てこないからといって、解錠トラブルが起きていないわけではありません。当社が電話の受け口を別に用意しているのは、この性質があるためです。
それを差し引いても、チェックインまわりの大半は「到着が何時になる」「手順を確認したい」「建物が見つからない」という事前に解決できる種類の連絡でした。
いつ来るのか:18.6%が22時から6時のあいだ
次に時刻です。受信時刻を日本時間で4つの帯に分けました。
| 時間帯 | 件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 12時〜18時 | 839件 | 35.8% |
| 18時〜24時 | 723件 | 30.8% |
| 6時〜12時 | 563件 | 24.0% |
| 0時〜6時 | 219件 | 9.3% |
22時から6時までの深夜帯に届いたメッセージは、合わせて435件(18.6%)です。
特に効いてくるのが0時〜6時の219件で、これは1日あたり約3.5件という計算になります。海外からのゲストが多い施設では、相手の生活時間と日本時間がずれるため、この帯が薄くなりません。
「深夜に叩き起こされる」というのは比喩ではなく、ならすと毎晩3件から4件届いている、というのが実際の数字です。
負担の正体は、緊急対応ではなく日常の返信
ここまでの数字を並べると、民泊運営の負担の構造が見えてきます。
- 緊急のトラブル(設備故障・解錠不能)は、件数としてはごく少ない
- 代わりに、答えれば済む質問が毎日届き続ける
- しかもその2割近くが、寝ている時間に届く
1件あたりの難易度は高くありません。到着時刻の連絡に返事をする、チェックインの手順をもう一度送る、建物の外観写真を送る。どれも数分で終わります。
問題は、それが毎日、時間を選ばずに発生することです。返信が遅れればレビューに響き、早く返そうとすれば生活が拘束されます。開業前に想像しづらいのはこの部分だと思います。
減らせる分と、減らせない分
届く内容を見ると、事前の設計で減らせるものと、どうしても人が返すしかないものに分かれます。
事前案内で減らせるもの
「チェックイン手順の確認」30件と「建物や部屋の場所が分からない」26件は、案内の作り方で相当数を減らせます。当社では次のようにしています。
- 建物の外観写真と、入口までの経路の写真を事前案内に入れる(地図だけでは見つけられないゲストがいます)
- 暗証番号や鍵の位置は、到着前のメッセージで確実に届く形にする
- 現地では、ピクトグラムのステッカーを現物に直接貼る
備品や設備の場所を聞かれる88件も、現物に表示を貼る方が、マニュアルを厚くするより効きます。
人が返すしかないもの
一方、「到着が何時になる」「アーリーチェックインは可能か」という連絡は、その都度の判断が必要です。アーリーチェックインは清掃の進み具合しだいなので、清掃の状況を確認してから返事をすることになります。
清掃を別会社に出していると、ここで1往復増えます。 当社が清掃をゲスト対応と同じ側に置いているのは、この往復をなくすためです。
24時間の体制をどう作るか
深夜帯の18.6%をどう受けるかは、運営体制の設計そのものです。選択肢は3つあります。
- 自分で受ける:コストはかかりませんが、毎晩3〜4件の可能性を抱えたまま生活することになります
- AIに一次対応させる:定型的な質問はAIで返し、判断が必要なものだけ人に回す方法です
- 代行に出す:24時間の対応体制ごと外に出します
当社のAuto民泊は2番と3番を組み合わせた形で、AIと人の24時間体制でAirbnbやBooking.comのゲスト対応を代行しています。清掃まで含めるか、ゲスト対応と価格運用だけにするかはプランで選べます。
どれを選ぶかは物件数と生活スタイルしだいです。1室を自分のペースで回すなら1番でも成立します。ただし2室目からは、深夜の件数も倍になるという前提で考えたほうが安全です。
よくある質問
民泊のゲスト対応は1日に何件くらい来ますか
株式会社MOSVAの集計では、運営・メッセージ代行を行う施設全体で約2か月に2,344件でした。施設数や稼働で変わるため1室あたりの件数は一概に言えませんが、深夜0時から6時に限っても1日あたり約3.5件届いています。
民泊で一番多い問い合わせは何ですか
チェックインと鍵まわりで、全体の13.8%(323件)でした。次いでチェックアウト(7.5%)、設備の場所(3.8%)と続きます。設備の故障に関する問い合わせは、お湯・エアコン・Wi-Fiを合わせても全体の2.6%です。
深夜の問い合わせにも対応しないといけませんか
対応の速さはレビューに影響します。当社の集計では22時から6時に届くメッセージが18.6%あり、この時間帯を無視すると5件に1件が翌朝まで放置されることになります。自分で受けるか、AIと人の体制に任せるかを先に決めておくことをおすすめします。
問い合わせを減らすにはどうすればいいですか
事前案内に建物の外観写真と入口までの経路を入れること、暗証番号や鍵の位置を確実に届く形で送ること、現地では現物にピクトグラムのステッカーを貼ることの3つが効きます。件数の多い「手順の確認」と「場所が分からない」は、これで相当数が減ります。
「鍵が開かない」というトラブルは多いですか
メッセージの集計では、広めに拾っても6件、実質4件(0.2%)でした。ただし本当に入れないときゲストは電話をかけてくるため、この数字だけで解錠トラブルの頻度は測れません。電話の受け口を別に用意しておく必要があります。
清掃を別会社に出していると何が起きますか
アーリーチェックインの相談(23件)に即答できなくなります。清掃の進み具合を確認してから返事をすることになり、1往復増えます。ゲスト対応と清掃を同じ側に置くと、この往復がなくなります。
まとめ
この集計はキーワード一致による分類なので、表現によっては拾えていないものもあります。それでも傾向ははっきりしています。
- 届く内容の最多はチェックインと鍵まわりで13.8%。ただし「入れない」はほぼ無い
- 設備の故障は全体の2.6%しかない
- 18.6%が22時から6時に届く。0時から6時だけで1日あたり約3.5件
- つまり負担の正体は、答えれば済む質問が時間を選ばずに届き続けること
民泊運営が大変かどうかは、この毎日の返信をどう受けるかで決まります。設備投資や内装の話より先に、ここの設計を決めておくことをおすすめします。
ご相談ください
ゲスト対応の負担を減らしたい方、これから開業して体制を決める方は、物件数と現在の状況をお聞かせください。どこまで自分で持ち、どこから任せるのが合うかをご提案します。
民泊のご相談はMOSVAへ
物件選びから許認可、インテリア、ゲスト対応、清掃まで一括で代行しています。 使っていない空き家をお持ちなら、空き家管理サービス「カヨイエ」で守りながら活用を考えることもできます。
