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レビュー★5.0なのに予約が入らない?民泊の稼働率を「3倍」分けるデザインとターゲット設計

目次
  1. 1. 同じマンションで稼働率に3倍差がついた実データ
  2. 2. デザインは「泊まった後」ではなく「泊まる前」に効く
  3. 3. 民泊で「取れる単価」は 立地 × デザイン × 設備 で決まる
  4. 4. ターゲットは「近隣の口コミ」に書いてある
  5. 5. 見落としがちな「運営できないデザイン」問題
  6. 6. 自分の部屋を5問でセルフチェック
  7. まとめ:デザインの失敗は「毎月の売上」で払うことになる

「部屋はきれいにした。レビューも高い。なのに予約が入らない」——民泊運営で最も多い悩みのひとつです。

弊社は同じマンション内で3部屋の民泊を運営していますが、この3部屋の稼働率には最大3倍の差がつきました。同じ建物・同じ運営・同じ清掃チーム・同じ駅徒歩3分。違うのは部屋のデザインだけです。

この記事では、その実測データをもとに「予約が入る部屋」と「素通りされる部屋」の違いを解説します。

1. 同じマンションで稼働率に3倍差がついた実データ

弊社が東京都板橋区で運営する3部屋の、開業後90日間の稼働率です。

  • 202号室(インバウンド向け・和の要素+ロフト): 稼働率 93%
  • 205号室(インバウンド向け・新品の畳の和室): 稼働率 87%
  • 105号室(ナチュラルテイストのおしゃれな部屋): 稼働率 31%

開業後90日の売上は、202が約87万円、205が約82万円に対して、105は約36万円。2.4倍の差です。

202号室。ロフト付きの“秘密基地”のような和の空間
202号室。ロフト付きの“秘密基地”のような和の空間
205号室。新品の畳を入れたロフト付き和室
205号室。新品の畳を入れたロフト付き和室
105号室。ナチュラルテイストのおしゃれな部屋——だが稼働率は31%
105号室。ナチュラルテイストのおしゃれな部屋——だが稼働率は31%

注目すべきは、105号室が「ダサい部屋」ではないこと。ラタンの家具に暖色の照明、ボタニカルアート。普通におしゃれな部屋で、泊まったゲストのレビューは**★5.0**です。

それでも、予約は入りませんでした。

2. デザインは「泊まった後」ではなく「泊まる前」に効く

ゲストは予約するとき、写真しか見ていません。

AirbnbやBooking.comの検索結果には、似た立地・似た価格の部屋がずらっと並びます。その中で指を止めてもらえるかどうかは、1枚目の写真でほぼ決まります。

105号室の写真からは「日本」が見えませんでした。ソウルにもバリにもありそうな、"無国籍にキレイな部屋"。誰が見ても感じは良いけれど、誰の「ここに泊まりたい」にもならない——これが素通りされる部屋の正体です。

一方、和の要素で作り込んだ202・205は、宿泊者の85〜90%が海外ゲスト。彼らが求めているのは「キレイなホテルっぽい部屋」ではなく、「日本に泊まった」という体験でした。

つまり民泊のデザインは内装の話ではなく、集客装置そのものです。

3. 民泊で「取れる単価」は 立地 × デザイン × 設備 で決まる

  • 立地: 契約した瞬間に固定され、あとから変えられません
  • 設備(サウナ・ジャグジーなど): 単価を確実に押し上げますが、投資も工事も大きい
  • デザイン: あとから・比較的小さな投資で動かせる唯一の変数

だから運営中の物件でも、デザインの見直しは単価と稼働率の両方に効きます。

ちなみに、3部屋のうち一番稼働している202号室の内装費は、リサイクルショップの家具が中心の18万円でした。稼働31%の105号室は42万円。高い家具を置いたから予約が入るわけではなく、ターゲットに刺さっているかどうかがすべてです。

4. ターゲットは「近隣の口コミ」に書いてある

では、どうやってターゲットを知るのか。答えはタダで公開されています。周辺で稼働している民泊の口コミです。

近隣施設のレビューを読み込むと、次のことが見えてきます。

  • どこの国のゲストが多いのか
  • グループ・家族連れ・カップル、どれが中心か
  • 何を褒めていて、何に不満を持っているか

「畳の部屋に感動した」というレビューが並ぶエリアで、モノトーンのホテルライクな部屋を作っても勝てません。逆に「家族4人だと狭かった」という不満が多いエリアなら、家族が快適に泊まれる部屋にするだけで選ばれる理由になります。

デザインは感性ではなく、リサーチで決めるものです。

5. 見落としがちな「運営できないデザイン」問題

予約が入るデザインにできても、もうひとつ落とし穴があります。オペレーションのしやすさです。

  • 説明なしで使えるか: おしゃれな海外製家電は、ゲストが操作できないと「電気がつかない」と深夜に問い合わせが来ます。運営コストが上がり、レビューも下がります
  • 壊れたとき・汚れたときにどうなるか: 一点物のヴィンテージ家具が壊れたら、同じものはもう手に入りません。備品は「壊れても翌日に同じものを買い直せるか」で選びます。汚れが染み込む素材は清掃時間を毎回延ばし、収支を悪化させます

おしゃれさとオペレーションは両立できますが、それには日々運営している側の知見が必要です。

6. 自分の部屋を5問でセルフチェック

運営中の方も、これからの方も、次の5問でチェックしてみてください。

  1. 1枚目の写真を3秒見て、「誰向けの部屋か」を一言で言えるか
  2. 周辺で稼働している民泊の口コミを、10件以上読んだことがあるか
  3. ターゲットの国・人数構成に、定員とベッド構成が合っているか
  4. 説明書がないと使えない家電・設備が、部屋にないか
  5. 主要な家具・備品は、壊れた翌日に同じものを買い直せるか

「いいえ」が3つ以上あったら、その部屋には伸びしろがあります。

まとめ:デザインの失敗は「毎月の売上」で払うことになる

デザインを外したときの授業料は、内装費だけではありません。埋まっていれば入っていたはずの毎月の売上です。弊社の例では、稼働31%の部屋と隣の2部屋の売上差は月およそ10万円。「とりあえずやってみて、ダメなら直す」の1年は、120万円の実験になります。

この記事のもとになった実測データの全文(宿泊者の国籍分析・内装費の内訳・失敗の経緯まで)は、代表の山田がnoteで公開しています。

➡️ レビュー★5.0なのに、予約が入らない。同じマンションの民泊で稼働率3倍差がついた話(note)

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